木曜日, 8月 24, 2006

泣くということ

早朝の素晴らしい波、遥か沖からなめらかに膨張する美しい斜面、そんな波も昼前には跡形もなく消えさり、ただひたすら野放図に沖で割れるダンパーの波。



仕方なく乗ったスープに流され、気がつけば突き出した堤防のテトラへ向かうカレントの真っ直中。堤防と逆方向にパドルするも強いカレントには逆らえず間断無く押し寄せるスープに、むしろ近付くテトラ。



テトラに波もろとも叩きつけられる姿が脳裏をかすめる。その瞬間、それまでの焦る気持ちが一気に大声で泣きたい気持ちに変わる。パニックの頂点に。



堤防に向かうカレントに向かってパドル。「泣きてー!」と思わず声を上げたとき、どこか遠くのほうから覚めた自分の「沖に向かえ」という声が聞こえる。



否応無く押し寄せるスープに真正面から向かう。スープ、ローリングスルー、パドル、スープ、、の繰り返し。朝からのワクワクするパドルと違い、ただひたすら苦しいパドル。進んでるのか。堤防を視界の端で確認する一瞬にも押し戻される。



ひたすら死に物狂いでスープに潜りパドルを繰り返し、気がつくとカレントを抜け沖に出ていた。



泣きたいけど、泣いてはいけない時もある。あの瞬間に泣きだしていたら、力尽きたんだろうな。



海は容赦ない。

また行こう!

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