土曜日, 3月 10, 2012

定番の面白さ「Goal!」、定番のつまらなさ「Goal2」「Goal3」?



定番の面白さ「Goal!」、定番のつまらなさ「Goal2」「Goal3」

映画(主にDVDだけど)の中に「定番」というジャンルがある。
TSUTAYAにそんなコーナーはないけど、普遍的なストーリーっていうやつ。

一昨年だったか、マイNo.1だった「オーケストラ」なんかも定番だろう。
先の読めないストーリー展開や奇をてらった映像があるわけではなく、悪く言えば「予想通りのストーリー展開と地味な映像」なのだけど、心を動かされた。良かった。

多分、演技、シナリオ、映像、音楽、映画の要素すべてが地味でも高い完成度なら、総合的に感動をもたらして、「良い映画」という評価を得られるのだと思う。

と同じように、「定番でも良作」だったのが「Goal!」だ。

これ、あるのは知ってたけど、手に取ることはなかった。なんとなく内容は想像できるし、そこまでサッカーに入れ込んでいるわけじゃないし、(観て知ったのだが)ベッカムやジダンが出演したからと言って観る気にはならないし、要するに、興味なかったわけだ。

それが、久しぶりに非TSUTAYAの近所のビデオ屋さんに行って、なんとなく、本当になんとなーく借りた。
恐ろしく暇な雨の日曜日の午後、そんなこともある。

そして、観ました。
特に、この映画を観たいっていうモチベーションは無かったから、ワクワクも何もなく、淡々と見始めました。

そして、2時間。
映画の後半では、おもいがけず没頭し、涙し、歓喜している自分がいるのでした。

単に歳で定番に弱くなったのかも知れません。
が、良かったところを忘れないように書いておこう。

・イギリス映画らしい"良い暗さ"があること。
 きっと偏見だと思うけど、ハリウッド映画のようなベターッとした感じの色合いがなくて見やすい。
・良い違和感。ちょっと古臭い価値観を大切にしていること
 ほっとするシナリオです
・迫力あるサッカーシーン
 僕のような素人には充分。「おぉっ」「ヒュー」とか思わず声が出ます。
・自然なヒロイン
 ここに有名女優や友情出演の大女優なんかが当てられてないのが良い。可愛らしいヒロインでした。
・面倒くさくないゲスト出演
 ベッカム他有名選手が登場するんだけど「チラッ」という感じで、まぁ、じゃまにならなかった。
・そして音楽もよい。やっぱりブリティッシュロックだよ。誰の曲かは知らないけど。
 音楽のコダワリは音響にも現れていた。
 音声オプションを見ると、英語/日本語に並んで「英語DTS」というオプションがあります。
 (これ、通常のドルビーデジタルより音声の品質が高い。)

この定番映画が、多分、いい感じでヒットしたのだろう。続編がある。「Goal2」と「Goal3」だ。
これがイケてナイ。2は観たが3はまだ観ていない。2のイケてなさで3を見る気にならないのだ。

2のイケてなさも書いておこう。
・イギリス映画の"良い暗さ"が無くなったこと。
 詳しくはわからないが、予算があると何か変わるのか、とにかく普通の映像になりました。
・良い違和感が無くなった。全く想定通りのシナリオ展開。
 全く違和感がないとつまらないんだなー。
・迫力出し過ぎのサッカーシーン
 ボールがミサイルのように飛んでいく戦隊レンジャーものでも見てるようなシーン。笑うしかありません。
・可愛らしいヒロインは変わらず良かった。
・面倒くさいゲスト出演
 ジダンだのベッカムだの多数出演。
 それほど必要のないシーンで素人の演技バリバリ。
・音楽までイマイチ
 音響のオプションも無くなってますね。ここは予算を削るんだねー。

多分、"2"は緻密なマーケティングの結果を反映させたと思われるので成功したのでしょう。
ということは、"3"では、更にイケてなさ爆裂の映画となっていると思われます。
(と予想しましたが、世間はそこまでマーケティングに踊らされては居なかった模様。
実際は"2"は制作が遅れに遅れどうも興行的にはうまくいかなかったようです。
そして、"3"は日本では劇場公開すら見送られたようです。)

そのうちイケてなさ爆裂映画"3"も見てみるか。

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