火曜日, 6月 29, 2010

秀逸なレビュー記事

年がら年中、新しいPCがどうしただの、新しい携帯がどうだの、そんな記事を読んでいる。
週末分を含めて一日平均1.5本ぐらいの記事を読んでいるだろうか。年間で500本近く!?
(本人は、多少なりとも仕事に関連すると思い込んではいるものの、まぁ、趣味なのか仕事なのかは追求すまい。。。)


で、その手の記事は、当然ながら、機能的な書き方というか、要するに、興味は「モノ」そのものにあるわけで、書き手の趣味やましてや家族構成等に話が及ぶことはまず無い。
そう考えてみると、もうずいぶん昔になるが、"スタパ齋藤"の物欲系書き物は、書き手の"熱さ"を全面に押し出した稀有のレビュー記事だったわけだ。

そんな稀有の記事に出会った。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1004/23/news028.html

それは発売間もないiPadを70才を超える書き手の両親に使ってもらって様子を見よう、というレビューだ。
これはとても面白かった。

まず、書き手のスタンスが良い。
高齢の両親の率直な反応を素直に受け入れている。

この手のデバイス好きにとって、どうしても、身内の反応には厳しくなりがちだ。
これが相手が女の子なら懇切丁寧に教えるのだろうが、身内だと、ついついイライラしたり。。。
「だから、そこはダブルクリックなの」
「いやいや、右クリックしてからじゃないとできないの」
「出来ないことは出来ないの。そのうち対応するから、もう少し待って」
だの、相変わらず混沌としている業界の状況を知っているからこそなのか、そんな反応をしがちではないか。
日常的にそういうデバイスを使っている感覚で、もはや、「普通の」感覚が理解出来なくなっているのだ。


しかし、この書き手はとても柔軟だ。
そしてこの書き手のご両親も、とても柔軟で、iPadで出来る事と彼らがしたいことへのギャップが、スムーズに浮き彫りになる。
いや、書き手が引き出したというべきか。

そんなお父さんの反応はすこぶる素敵だ。
「朝日新聞は読めないのか」に続き、朝日新聞のWebサイトを見せると、
「これは違う」と。
そりゃそうだ。あんな風に左手で持って右手でページをめくるなら、新聞そのものが表示されるのが自然だ。
(なぜだか、その声が、私の頭の中ではソフトバンクのお父さん犬になっていた。)


そんなふうに、このレビューは、現状のiPadの良い点、悪い点を、ごくごく自然に表現することに成功している。
今から買おうとするなら、このレビューを一読するのはとても良いと思う。
オススメです。

※"書き手"は、鈴木淳也さん/ITmedia

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