日曜日, 8月 14, 2011

新しい伝承の形


盛岡に古くからある「修道院ガレット」。
修道女達の高齢化に、存続を危ぶむ声もあった。
意外にこのお菓子づくりは力仕事なのだ。

彼女たちは、少なからず地元に愛されるこのお菓子の存続を、その辺りのお菓子やさんには託さなかった。
ビジネス以前に、このお菓子作りに心を込められる人に託そうとした。
何年も何十年も守りぬいた味も品質も持続できる人達に託そうとしたのだ。

そしてそれは、ハンディキャップの人達のための作業所に託された。
彼らは、もとよりそんな経験はない。
同じように作れるようになるまで、気の遠くなるような日々が続いた。
何度も何度もチャレンジが続いた。

そして、ある日、ようやく今までと同じガレットが作れるようになった。

昔ながらの製法は、受け継がれ、昔から変わらぬ素朴な味を今も楽しめる。
洒落たパッケージにもならず、値段も変わらず、置いてある店も変わらない。

ややこしい権利や法律で守るより、作るものの気持ちを伝承する、こんな方法は、意外に、企業化よりも持続可能性は高いかもしれない。

盛岡の昔からのデパートで売ってます

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