金曜日, 8月 29, 2008

ノルマ

●成果を挙げるために
仕事で成果を挙げるための方法の一つに「ノルマを課す」というのがある。
もう少し紳士的に言えば「目標を与える」ということ。
ノルマについて考えて見えてきたのは、ノルマが機能するのは、本人の資質ややる気以上に環境によるのだということ。
ノルマが機能しない環境下でノルマを課しても何の成果も得られないということ。

●ノルマが機能する時代
高度成長時代、企業は(特に営業職員に)ノルマを課し、社員はノルマをこなしてきた。
報酬は増え続け、ノルマを課す事はモチベーションを与えることでもあった時代だ。
そりゃそうだ。身分は保証され、報酬は着実に増え続け、会社は大きくなる。
今考えると、そんな夢の様な時代に、ノルマぐらい屁でもなかっただろう。

●ノルマが人を殺す時代
そして今。成長は停滞し、どの業種も一握りの勝ち組とその他の負け組みとにくっきり分かれる時代。
報酬は増えるどころか下がることもあり、身分は不安定になり、会社の存続も気を抜けない。
ノルマを課すことはモチベーションを与えるどころか退職者や鬱患者を増やすことにしかならなくなりつつある。
そして、もっと怖いのは、数値目標になるノルマは、顧客ニーズよりもノルマ達成に関係者を踊らせ、顧客ニーズを見失い、ひいては顧客を失うことにもなりかねない、、、という事だ。


●ノルマの語源
そもそもノルマっていう言葉は、
「ノルマ(ロシア語:Норма, norma)とは半強制的に与えられた労働の基準量であり、大抵の場合時間的強制も付加される。
太平洋戦争時、シベリアに抑留されていた日本人捕虜が帰国した際に伝えられ、日本語の語彙として広まったとされる。」wikipediaより
なのだそうだ。

●じゃあ、どーするのか。
ほったらかしでいいのか?
否。最近は、「目標管理」という便利なものがある。本来の目標管理は、本人が自ら考え設定するもの。
しかし、90年代の不況以来、最近はノルマ管理的な目標管理制度が横行しているのだそうだ。

●ノルマな毎日
毎日三回ご飯を食べるノルマを課せられ、毎日朝晩歯を磨くノルマを課せられ、毎晩寝るノルマを課せられ、毎日朝会った人に「おはよう」と挨拶するノルマを課せられ、、、、
できる事も「ノルマ」として課せられると嫌な気分になるものだ。
あるいは、毎日8回ご飯を食べよ、毎日4回歯を磨きなさい、毎晩10時間以上寝なさい、毎日10回以上「おはよう」の挨拶をしなさい、、、、、
努力しても出来そうもない事を「ノルマ」として課せられるのも嫌な気分になるものだ。

●自己設定目標な毎日
「健康な体力を維持する食事をする」が目標であれば、「日に三回ご飯を食べる」のではなく「お腹が空いたらしっかり、空かないときは軽めに、体調が優れないときは食事よりも休養を優先」というような事を自ら考え実施するだろう。そして、顧客ニーズである「健康な体力を維持する」事をストレスなく実践できる。


●言いたかった事
そんな風に、"うるま"でノルマを考える金曜日なのでした。

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