月曜日, 1月 12, 2009

今年初めての怪我。

ここ"うるま"でのプロジェクト全体の会議があって、そこで3分の所信表明をしました。
とはいえ、テーマは自由だったので、去年のトピックということで、チャリで遮断機に激突した話をしました。
それはそれは作りこんだパワーポイントで、チャリ→警備員→遮断機激突、をアニメで見せ、凝った分は受けたので満足していたのでした。

そんな新年初のプレゼンから三日後、一昨日の連休初日の出来事でした。


朝からウダウダ特に何をするでもなく過ごしていたのですが、お腹は空きます。
そんなんで、した事といえば、料理。
昼過ぎからカレーの下ごしらえをして、小豆を煮て(やり始めてから明日が鏡開きだと気がついた)、で、夕方、カレーのルーを投入。
がぁしかし、カレーのルーが微妙に足りない。
そんなんで、ビールも飲みたかったりしたので近所のスーパーに買い物に。

しかし、あまりに一日、のんびり過ごしていたために、時は既に警察庁の言うところの魔の時間帯。
日がちょうど暮れるか暮れないか、そんな時間に突入していたのでした。

快調にマイバイセコーは、アシスト全快で前へ進みます。
アシスト付だからといって、後ろに進まれても困ります。ちゃんと前に進んでいきました。
そして、アシストは暗いのは関係ありません。
暗くなろうが、街灯があろうが無かろうが、ドライバーがお正月明けのプレゼンで去年のトピックに自転車事故を取り上げようが、全く意に介さずです。バッテリー以外何も気にしないのがアシストなのです。
そして、安全面では何もアシストしてくれないのです。

家の前の僅かな坂道を登りきり、大きな道路に出ます。
沖縄での安全な自転車運転のコツは、ちょっと怖くても車道の左側を走ることです。もちろん、暗くなってきてますから、前後のライトも点灯させます。
ただ、この大きな道路ってものは曲者で、この交差点(T字路)では大きな道路の信号を横断してから右折することで車道の左側をキープしてスーパーに向かうのですが、この信号、よほど運がよくないと変わりません。
毎朝通る道なので、この時も、大きな道路の左側へは、横断せずに右折して右側の歩道を進みながらチャレンジ(信号だったり、車が途切れるタイミングで、横断できるチャンスがある)しようということで、致し方なく車道の右側の歩道を走っていきました。


魔の時間帯に魔のレーンを走るチャリ。
車道右側の歩道は、歩道なんだから安全のように聞こえるかもしれませんが、本当に危険です。
どれだけ危険かというと、
・車道右側の歩道に対し、路地から飛び出てくる車は、間違いなく停止線なんか関係なく車道のギリギリまでノンストップで飛び出してくる。
 ←ということは、全ての路地で、チャリが減速して路地から出てくる車が無いか注意しなければなりません。
・さらに歩道をふさぐ形で路地から出ようとしている車は、絶対に左側を見てくれない。これから合流しようとする道路の右側しか見ないのです。
 ←ということは、歩道を横切る形で車がいると、その後ろの隙間に回り込まなくてはなりません。あるいは、横切る車の手前でこちらがいったん停止しなければなりません。
  (こちらに全く視線を向けてくれない、その車の前を横切るときは、もう会社に行きたくなくなった時に大切に取ってあります。二回挑戦すれば一回は必ず轢かれると断言できます。)
・そもそも、歩道が、草ぼうぼうで走れない状態だったり、歩道に軽自動車が駐車してあったり(沖縄ではよくある)すると、いちいち正面から車が向かってくる車道に出なければならない。
 ←これは、チャリももちろんですが、車を運転する人だって、嫌に違いありません。
・当然、たまーに、人が歩いていると、その人だって、不意に立ち止まったり反復横飛びしたりするかもしれません。
 ←チャリ×歩行者、の事故は起こしたくありません。死亡事故もあるのだそうです。
と、もう、危険極まりないのです。車の運転よりもよっぽど気を使います。


そんなんで、車道左側を狙いながらも、一時の事と、右側の歩道を走っていきました。
しばらくいくと、沖縄名物歩道パーキングの登場です。しかも三台連続で駐車しています。
一台目は歩道をめい一杯塞いでいるので、仕方なく、車道に降ります。
車道は、もう暗くなってきているのでライトを照らした車が正面から向かってきます。
怖い怖い。でも、こんな時のために、チャリの前を照らすLEDライトは点滅モードにしてあります。

無事に歩道パーキング一台目を通り過ぎ、すぐに怖い車道から歩道に戻ります。
すると、すぐに歩道パーキング二台目が目の前です。

これは、遠目にわかっていた通り、チャリが通り抜けられる程度、ガードレールとの間に余裕があります。
難なく駐車中の車の脇を走り抜けます。

さあ、三台目です。
もう、二台を華麗に通り過ごした僕は、三台目もガードレールとの隙間が変わらないことを確認し、その隙間に突入します。
もちろん、こういうときは、車に乗車中の人間がいないことも確認しています。
そうしないと、突然ドアが開くこともあるのですから。
そんな感じで「万全の注意」をした男のチャリは、隙間を通り抜けていきます。

もうひとつ大切な事。隙間を通り抜けるコツは、足元を見ないことです。
これは、自転車で道路の白線の上をはみ出さずに進むコツと同じです。
前輪の接地面なんかを見ていたら白線の上を走ることはできません。
視線を5m~10mぐらい先に置いて、足元はあまり意識せずに走るのがコツなのです。

この時も、ごくごく自然に、視線は足元ではなく10mほど先にあります。
三台目を通り過ぎ、車の陰で暗かったガードレールの内側、足元が、突然街灯に照らされます。
そこには、我々の税金でこしらえた、歩道を行く人に小さな幸せを届ける花壇が、歩道の縁石と同じ高さの縁石で囲まれた花壇が照らし出されます。
しかし、この時期、その花壇には花はありません。

照らし出された花壇に気がついたのは、花壇の手前1mほどだったでしょうか。

判断力とは凄いものです。
きっと僕は、「花壇に突っ込むこと」と「映画E.T.の様に花壇を飛び越える」と「無かった事にする」という選択肢全てを瞬時に却下、唯一、可能性のある賭けにでました。
それは、直角に曲がって花壇を避けることです。
その判断をした瞬間には花壇との距離は70cmであったことでしょう。

直角に曲がるために何をするか。
これは簡単です。ハンドルを直角に曲げるのです。

素晴らしい。
論理的な思考と行動。
僕も大人になったなぁ。

直角にハンドルを操作し、突然前方への推進力を90°右側に向けられた自転車は、ここぞとばかり、パナソニック純正自転車のフレーム剛性を活かしました。
体重80Kg強、お正月で更に重さを増しているにもかかわらず、しっかりフレームは剛性を保ちます。
すると、前方への推進力はまるで前輪が地上に突き刺さったように、後輪を上に持ち上げる方向に推進力の展開をします。

もう少し、スピードを出していれば、きれいに、後輪が大車輪の様に180°転回し、私は何事も無かったかのように後方に自転車を漕ぎ出したかもしれません。
しかし、いかんせん、魔の時刻、魔の歩道走行、大人な僕は、スピードは出していませんでした。

30°ほど後輪を浮かせただけで、前方への推進力は吸収され、パナソニックの剛性の高いフレームは前輪を軸に車体を45°ほど右に回転させます。
パナソニック製フレームでできていない僕の体だけが慣性の法則と引力によって前方の花壇の敷石めがけて落下していきます。
ハンドルを握ったままのつもりだったのでしょうか、最初に地面に接したのは、右手の甲でした。
次に体重のほとんどを支えたのが左の肩と花壇の敷石でした。
ボトッ。ドタッ。バタッ。

冴えない音の後、マイ自転車とセクシーに絡み合う僕の身体。


その場所は、事務所かなんかに面していて、半分閉じたシャッターの中で話し込んでいたおじさんたちがこちらを見ています。
あぁ、この人たちが三台の車を停めていたんだ。。。
歩道に横たわった僕の視界にシャッターの奥の様子がよく見えます。ちょうど、覗き込んでいる姿勢です。
向こうもシャッターの下からこちらを覗き込んでいます。
心の中で「こんばんは。特にどうということはありません。見ないでもらえると助かります。」と、挨拶します。


その一人がシャッターをくぐり抜けて出てきました。
あぁ、やっぱり来ちゃうのね。。。
「大丈夫?」と声を掛けられます。
立ち上がりながら、ほぼ反射的に、
「大丈夫です」と応え、ひょっとすると、照れ笑いを浮かべながら、自転車を起こし、パタパタと洋服の埃を叩いて、その場を立ち去ったのでした。「どーもー」ぐらいの挨拶をした気もします。


再び自転車を漕ぎます。
まず、自転車が壊れていないことを確認し、身体のあちこちが痛いことを確認しながらスーパーに行ったのでした。

遮断機事件の怪我の程度を「10」とした場合、今回は軽症です。「7」ぐらいでしょうか。
何より、顔面の痛みが無いことで救われます。
手の甲は表面が抉られたような傷、左の肩は手を伸ばして上に上げようとすると痛みで上げられません。(この二日間、シップを貼っていたからか痛みは引いてきました。じっとしていれば痛くはありません。)


うーん、僕は生きているんだなぁ。
だって痛いもの。
これでしっかり教訓が活きます。
喉元過ぎたら思い出せばよいのです。
今年も安全にチャリ生活を送ることができる。。。。トホホ。

↓これは湿布貼りアシストなの?

0 件のコメント: