火曜日, 10月 14, 2008

秘境への旅(写真は明日)

さて、もう二週間前になるが、チャリではなく車を借りて遠出したサーフキャンプの話。


沖縄、本島でも北のほうは余り開発が進んでおらず、かつ、北の東側は、なーーーんにも無い。
とは聞いていたが、実際に行ってみると本当に(本島だけに)無い。
いや、何にも無いとは失礼な話で、人工物が少ない。密林とその中を貫く舗装された道路。ただそれだけ。
結果、その辺りはヤンバルクイナの生息地であったりするわけで、目撃情報は北の東側に多い。
そんな北の東側の話。日本の秘境百選にすら漏れた秘境中の秘境。(と、個人的には思っている。)


その日、私は休暇を取っていたにもかかわらず朝の定例のテレコンだけは出社して出席(←ここテストに出します。私は遊んでいるばっかりでもないのです。)、昼食を食べてから既に仲間が向かっている現地に向かいます。


今回はサーフキャンプということで、近所の自動車学校で"化石燃料内燃動力源搭載賃貸四輪車"を借ります。
キャンプだからというより、チャリでボードは持っていけないし、その目的地にチャリで行っていたら日が暮れるし、バッテリーは持たないし、そもそも一日でいけそうもないし、、、やはり文明賜物"化石燃料内燃動力源搭載賃貸四輪車"でしょう。
そこには、たった2台の"化石燃料内燃..."改めレンタカーがあって、知る人ぞ知る、、、という感じで、貸してくれるのです。ちなみに、"化石燃料内燃動力源搭載賃貸二輪車"=レンタバイク(クドいっ!)やレンタチャリもあるのですが、周囲を山に囲まれた谷間にある自動車学校でレンタチャリを借りても、何処に行くにも辛そうだと思うのは余計なお世話でしょうか。。。


たった2台のレンタカーのうち、1台を借り出します。当然のごとく知る人ぞ知る貸し出し車なので予約無しでも借りられます。
昼を回っていたので、明日の営業時間中(7:00~19:00)に返せば一日分の代金で良いとの事。
超アバウトな上に安い。その代わり、車中には誰のものともわからない私物。
キャンピングシートだったり、MD(聞いてみても趣味が合わない。。。)だったり、そんな事は気にせず借り出します。
ちなみに、助手席にフットブレーキが装備された教習車を貸し出しているわけではありません。普通の"わ"ナンバーの車です。あしからず。


こんな日のために通販でゲットしておいたソフトキャリー(サーフボードを屋根に括り付ける為のロープ)を装着し、サーフボードをそのまま縛り付けて、ハナから海パンで出かけます。
おおよその方角しか分かっていないのですが、たまーに、先発隊から連絡があり、どうも、キャンプ地の近くの「共同売店」が待ち合わせ場所との事。
そんな店はナビには載っているわけも無く、とにかく、その村に向かうしかありません。


高速から市街地を抜け山を越えること2時間のドライブ。
密林の中を貫いた舗装された山道を抜け、久方ぶりの建物。
山に囲まれた川沿いに10軒ほど軒を連ねた集落。目的地はこの辺りです。
うーん、海の香りはしません。ただ、川の先にはきっと海があるのだろう、、、という程度の感じで、漁村ではなく山村です。


心配した、その共同売店なるものは、いとも簡単に見つかりました。
そりゃそうです、その辺りの幹線道路(間違いようが無い一本道。チョットでも脇道にそれたらケモノミチ的な道しかない)沿いに人家は全く無く、ようやく家があったと思ったら「共同売店」なのですから。


さて、待ち合わせ場所に到達したものの、先発隊に電話をかけても「電波の届かないところに・・・」、、うーん、繋がりません。
致し方なくその売店で、頼まれた蚊取り線香をゲットし頼まれてない小豆バーアイスを食べ、連絡を待ちます。
待つこと10分ほどで電話がかかってきました。音声は途切れ途切れです。どうも電波がギリギリのところからかけているらしい。。


電話での指示はその売店から車で10分ほど山道を登ったところから、「多分、普通の車では入ってこられませんよ」というケモノミチを、やはり10分ほど歩いて下ったところが今回のキャンプ地。
うーむ。借りたのは普通の車だよなぁ。っていうか、先発隊は普通じゃない車で来ているんだぁ。
そういえば、彼らはジープだって言ってたなぁ。


さてさて、一抹の不安を感じながら「まぁ、大丈夫だろう」と向かいます。
川を渡り、その先の山道の急坂を登ります。下ったり登ったり、はするものの、結局、これから海に入ろうというのに、最後は急坂をグングン登っていきます。
暫く進むとようやく海に歩いて下りていく道の目印とされていた「土砂持ち出しを禁ず」的な、唐突なお役所の看板に出会います。


「おぉ、ここだここだ」
その先は一応、普通の車で何処まで行けるか見てみよう。。。と、車を降りて10mほど歩いてみて、
「普通の車って言うか、道が無いじゃん」
という状況に愕然とし、車を看板の脇にきっちり寄せて停車します。
レンタカーを山の中に置き去りにする。。。。とりあえずレンタカー屋さんには黙っておこう。


その道、道というより、その山の斜面を斜めに「木だけは切り落としておきました」という長い長い坂になった岩場。
到底普通の車、いや、普通の4WDも車高がよほど無ければ入り込めません。
入り込んだところで、両側からわずかな空間に倒れこんできている茂みは幅2mほどしか空間を残していません。
そして、谷側は急斜面。。。


頼まれたヤカンやら着替えやらで、サーフボードまで持っていくのは断念し、とりあえず二往復を覚悟します。
「この先がキャンプ地じゃなかったらどうする?」
との疑問が頭の隅に浮かびます。
考えたところで確かめようはありません。もう、行ってみて間違いだったら、
「ゴメン。わかんなかった。」
で帰るしかありません。っていうか、そのイモリ的な生物がチョロチョロ這い回る茂みを、サンダルで進むうちに、間違っていなくても帰る気になっていたのだと思います。
そもそも、進んでも進んでも、海らしい雰囲気も伝わってきません。。。


岩にサンダル履きの足を滑らせながら、10mほど進んで左に折れ、50mほど進んでヘアピンカーブを右に、チョロチョロ行き先を横切るイモリ的な生物は見て見ぬ振りをしながら、100mほど進んでまた左に。
もう、汗だくです。木々の木漏れ日すらあまり届かないジャングル。
一人川口探検隊(←昭和です。今ならあるある探検隊!?)の気分で、心細くなりながらも、進んでいくと、ようやく谷側にチラッと海が見下ろせます。まだまだ結構な高さです。


そんな道を汗だくになりながら降りていくと、降りていくと、本当にいきなりその瞬間はやってきます。
ずっと下りだった茂みの曲がり角をちょっと登り気味で曲がると、そこでいきなり青空と海が視界に飛び込んできます。
トンネルは終わりを向かえ振り返るとトンネルすら見分けがつかないただの藪の中から自分が現れた事に驚きます。


そして、そのせり出した山の尾根に囲まれた海は、100mほど沖で、見たことも無いような綺麗な完璧な三角の形でキッチリ波が割れています。割れた白波は、ゆっくりと幅100mほどに広がっていきます。しかも、笑っちゃうほどウネリの度にしっかり割れています。
しばらく、山道での疲労も忘れてボーっとして、その近くでテントをこしらえている先発隊に合流したのでした。


あ、しかし、その直後に、もう一度歩いて山を登ってボードを取りに行ったのは言うまでもありません。さらに、レンタカーに携帯を忘れて、もう一度、、、と、サーフポイントの前にイモリポイントをしっかり記憶に刻んでしまったのでした。


サーフィン!?そりゃぁ、押して知るべしです。
最高の波だったとしか書けません、教えられません!?
The day @Aha. とだけ書いておきましょう。

写真、気が向いたら整理して明日にでもupしてみますね。

0 件のコメント: