木曜日, 12月 15, 2011

12月生まれの中高年の誤解



もういつの頃からだろうか、自分の年齢が怪しい。
もちろん、義務教育のお陰で、計算すれば年齢は分かる。多分、引き算だ。

ところが、その、計算した年齢が、まるで他人の年齢のように感じるのだ。
自分の年齢と違うような気がして、暇に任せて指折り数えてみたりしないと間違っているような気がするのだ。

もう何年もそんな状態なのだけど、今年、ようやくその理由がわかった。
自己年齢誤認学会という学会があれば発表しなくてはならない発見だ。

その理由とは、ひとことで言うと、誕生日が12月だからだ。
職場で隣の席のヨカバイおじさんは11月生まれだけどこの理論に理解を示した。
ということは、12月生まれの殆どの中高年は、私と同じであろう。間違いない。

その自己年齢誤解へのステップを解説しよう。

1.誕生月の前の月(毎年11月の出来事)に自己年齢誤解は始まる(「ご」)
 まぁ、誕生月の前月ぐらいになると、「あぁ、来月で○歳だなぁ」ぐらいの事は考える。
 プレゼントされる予定があろうがなかろうが、大人としてのしきたりと言うか、年齢を聞かれた際に正しく答えるためだけでも、とにかく考えるのだ。
 そもそも、自分の年齢を聞かれた時に、スムーズに答えられないのはマズい。
 それだけで、「あぁ、既にボケはじめているのね」などと思われかねないのだ。
 50絡みともなると、世間は、「あぁ、天然だからねぇ」と微笑ましく思ってはくれないのだ。
 「あぁ、冴えない50絡みのオジサンとは思ってたけど、ボケも早いのねぇ」としか受け取られない。

 そんなわけで、11月ぐらいから、いよいよ○歳だな、と自己確認するのだ。

2.誕生月の前の月の終わりごろ(毎年11月後半)にほぼほぼ誤解する(「ごか」)
 11月に「いよいよ○歳だ」と思い始めて3週間ぐらい経つと、自己確認という意識は消え、スムーズに「○歳だ」と認識するようになる。
 ようやく、多くの同級生たちと同じ年齢になるのだ。
 この時期になると、「何歳だっけ?」と聞かれるとすかさず「○歳です」と応え、その後、心のなかで、「来月なんだけどね」と思うようになる。
 この時期、会社も年末で、なんか知らないけど、年齢を書いたりする機会もある。そのたびに、「○歳」と書いて、心のなかで「来月なんだけどね」と思うわけだ。

3.誕生月当月(12月)は誤解確定(「ごかい」)
 そんなこんなで12月ともなると、たまに、誕生日の話題なんかもあったりして、「あぁ、その飲み会の日、誕生日だ」みたいな感じで、そうなると、「いくつになるの?」と聞かれるわけ。
 ここで恐ろしい事態が起こる。
 「うん。来週、(○+1)歳になるんだよ」と。いやいや、○歳でしょ。○歳は、誕生日を迎えたらの話だったはずが、誕生日が来ていないうちに○歳のつもりになってるじゃん。



ということだ。
今回、幸いにも「いくつになるの?」と聞いた相手が同級の同僚だ。
それに「うん。(○+1)歳」と答えたらすかさず「それおかしいじゃん」とツッこまれ、気がついたわけだ。

というか、ここまで書いて気がついたが、同級の同僚が「いくつになるの?」っていう質問が既にトラップだ。
アイツもボケてるんじゃないか?

今回は、こうして、誕生日前に正しい年齢を取り戻せたわけだが、こんな同僚がいないと誕生日その日になってようやく気がつくのだ。

こうして、50絡みのオジサン達はご長寿さんクイズへの階段を駆け上がっていく。

この話には続きがある。
それはまた次回。(忘れなければ)

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