木曜日, 9月 23, 2010

笠松のじっちゃんの言葉 その2


先日に続いて、笠松のじっちゃんの言葉 その2

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馬鹿な話だ。
馬を手放す気になって初めて、馬に名を付けていないことに気づいた。

二十年近くも飼っているのにだ。
此処らじゃ滅多に馬には名を付けん。
名を付けてはいかんと教えられた。

名を付けると、馬に情が移る。
手放すときに心が痛む。

昔は冬ごとに馬を手放した。
夏じゅう働かして、それでも食えんから、
馬を売って、そして冬場をしのいだ。

春に、新しい馬を買うために、冬場は山で獣を捕って売った。
鹿や狐や兎や貂(テン)や。
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"北の国から"12話より。

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