月曜日, 9月 20, 2010

西の国で北の国からを見る



近所の貸ビデオ屋さん。
連休中の特別価格に釣られて、1981年の「北の国から」を借りて見た。

これ、シリーズがあまりに多くて、観初めてわかったのが、81年当時放送されたやつは観ていなかったということ。
多分、名場面集とかで見かけたシーンもたまーにあったけど、ストーリー自体は全く初めてだった。

一枚のDVDに二話が収録されていて、あまりの内容の深さ(濃さではない)に、一日一枚見るのがやっと。

登場人物のクマ(材木工場で働く寡黙で大柄なお兄さん)さん宮沢賢治の詩を時折口ずさむのも良いのだけど、純の同級生正吉のお爺ちゃん大友柳太郎扮する「笠松のじっちゃん」が純に語りかける言葉が心に残った。

・・・
昔はここはうっそうたる森じゃった。
熊が遊んどった。

元々ここらは熊の土地じゃった。
人間が来て勝手に熊を追い出した。

あの奥に古い切り株がまだあろう。
500年は経っとった。
桂の大木でわしらがノコで切り倒した。
そりゃあ、吠えるような凄い声立てた。
あの声はまだ、耳についとる。

木の声、倒される、木は倒される時、大声を上げる。

殺生もずいぶんした。

そして開いた。
いったい開くのに何年かかったろう。
馬と、木と、粗末な道具と。

馬も、もうおらん。
そして、若いもんはみんな、土地を捨てる。
わしらが折衝して切り開いたこの土地をじゃ。

熊や、木や、馬に、何と申し開く。

人間は勝手じゃ。
・・・

このセリフが、とても心に染みた。
役者の大友柳太郎さんは、85年に73歳で自らの命を絶った。

0 件のコメント: