金曜日, 5月 02, 2008

お邪魔虫(1/3)

引越し後の片付けに追われた。
何も急ぐ必要もないのだが、波も無いみたいだし、まずは、台所をなんとかして食事ができるように、、というあたりから取り組んだのだ。


食事の支度まではどうにもならないとして、コーヒーぐらいは淹れたい。
ということで、台所用品のコーヒー周辺地域を捜索し淹れる準備をし、午後にはコーヒーを買ってきて、(途中波チェックなども滞りなく行い)、ようやく台所に立ったわけだ。


大家さんからいただいたガス台。そう、大家さんに挨拶に行った時、人のよさそうなおじいさん大家さんに、ガス台を買うために近くのガス屋さんを聞いたところ、「古いのでよきゃつかってくれればいい、後で持ってくよ。食器棚もあるよ。」などとありがたい申し出を頂き、食器棚は遠慮してガス台を頂いたのだった。


そのガス台でお湯を沸かし、ふと、キッチンのありがちな出窓、新婚風エプロン奥様が風と共にクルクル回りだす例の出窓を開けた時に事件1/3は起こった。
出窓のサッシの隅を何かがチョロチョロと動いた。そのチョロチョロは、まるで私の心臓に直結していたかのごとく私の心臓を高鳴らせ、頭隠して尻隠さずのチョロチョロがイモリもしくはヤモリであることは尻だけでも充分に私の理解するところとなった。ここまで、3秒。

後ろ向きに歩くなんて事は大人になるとそうそうない。しかし、その時の私は、何十年ぶりかという後ろ歩きをすぐさま決行。散歩ほど後ろに歩むと、そこにとりあえず、腰掛けた。決して腰を抜かしたわけではないのだ。


半開きの出窓、チョロは相変わらず尻をこちらに見せている。もしかしたらメスか!?
お知り好きと知ってのその所業か。ならばコウシテクレル!!!!

手に取ったのは携帯電話。パカッと開くと、およそ二倍の長さになる。
なにしろセクスィー○モリ(丸には"イ"か"ヤ"を適当に入れてくれ)は、引力に逆らってサッシの上方にはっ付いているのである。なにしろ長さが必要だ。
T芝製長薄型高機能携帯といえども、この機能はマニュアルの巻末に「○モリ除けはお客様の責任でお使いください」と書いてある。しかし、背に腹は変えられぬ、敵はいつ引力に負けて自由落下運動を楽しむやも知れぬのだ。


三歩の距離をジリジリと近づく。また、チョロリと尻を隠し、セクスィー尻尾が微かに見えている。
携帯でサッシを閉めるべくサッシの取っ手を押してみる。。。消えた。携帯マジック!
微かに見えていた尻尾があった辺りを覗くが、もうそこにはいない。
素晴らしい携帯である。魔よけとか虫除けとか女除けとか仕事除けとかに使えるのだ。


ということで、その2秒後に、サッシの下方向にさっきの元気な○モリ君(もしくは"○モリさん")とは別のスルメ状に脱水症状の後昇天召されたであろう別の○モリ君を発見し、その日は私の最後の記憶となったのである。
※写真は後日奇跡的な復活を遂げた翌日に筆者が撮影したもの。(スルメ状の仏様)
※※本当の悲劇はこの夜起こったのだが、それはまた別途。。。

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