月曜日, 9月 07, 2009
競争は悪、と言い切る仕事(民間)
20年ぐらい前、田中康夫が朝日ジャーナルに寄稿していた。
それは、半官ともいえる○本航空J○Lが、官僚的でサービス業として云々というJ批判の内容だった。
その頃は、フリーターで、飛行機に乗るなんて考えもしなかったので読んだところでどうという事はなかったのだが、その後、仕事で乗る機会に巡り会うようになると、「なんとなくANA派」になっていった。
出張でたまに載るぐらいなので田中康夫のように比較するほどサンプルは無いのだけど、予約WEBのシステムの出来映えとか、CAの態度とか、そんな事も好みだった。
また、ニュースを賑わせる航空機の機体トラブルとかも、なんとなくANA派でいれば安心みたいな感覚もあった。
※評価方法は様々だろうが事故率ランクはこちら
そのANAのパイロットに関して「競争は悪」という教育が徹底されているという記事を読んだ。パイロットという仕事においては、競争意識が安全意識を損ねるという意味らしい。
結果、パイロットの評価基準は「安全」という事になり、「乗った回数、距離、在籍年数で自動的に報酬が決まってくる仕組み」なのだそうだ。
事実上の年功序列方式なのだそうだ。
だからこそ、「自分の評価」に拘る必要が無く、何でも言える立場が保障されているのだそうだ。機体が調子が悪ければ飛ばない、判断が出来るわけだ。
(そう言えば、沖縄便で前日の酔いが抜けないから飛ばないっていう判断もしていたよね。迷惑だけど安全には代えられない。)
これは世の中の様々な問題を考える時に一つのヒントとなると思った。
ビジネス(金儲け)上の評価基準を適用すべき業務と、そうでない業務、あるいはバランスをとるべき業務。
裁判官なんて、どうなんだろう。未だに冤罪のニュースが珍しくないのは、冤罪よりも優先すべき何かがあるのか?
でも、株主はそんな事は知った事じゃないかぁ。
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2 件のコメント:
パイロットの話は私も聞いた事があります。
けど、インフラ屋にとっての安全は結局の所「不満や不具合の時にしか確認されず、構築の時には重視されていない」のがおおいなぁと。
「仕様です」
っていいたくないなぁ・・・。
システムでは人が死にませんからねぇ。。。
ある意味、評価を望まなければ、システム関連って気楽な商売なのかもしれませんね。
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