日曜日, 4月 13, 2008

母の話


うすぐ70になる母は、昔から仕事の合間になにかしら地域のボランティア活動に参加している。なんかやってんなー位の関心しかなかった僕はあまりボランティアの話を聞いてこなかった。そんな母の話。

年に何度か母の住む地方を訪れる盲目のバイオリニストがいる。特別著名な方ではないので一人で演奏旅行してるのだそうだ。

その方(女性)の会場でのお世話をするボランティアは母が指名されるのだそうだ。

たまたま用事があった日に「○○さん出なければ困る」といわせた母は、何故自分を指名するのか、彼女に聞いてみた。

「○○さんだけはリンゴをプレゼントしてくれる時に、すぐ食べられる様にカットして食べる分だけタッパーに入れて持ってきてくれる。頂いた後、スタッフみんなで食べれる。リンゴはよく頂くけど、(ハンディキャップのある旅行で)持ち帰るのは大変なんです。楽器やら大切な荷物がたくさんだし。」

「演奏前の会場内レストランでの食事に、レストラン入口でお別れして呼ばなくても食後に再び迎えに来て頂くのは快適。どこの会場でも食事はボランティアの方が付きっきりになって、待たせてると気になってゆっくり食事した事が無いんです。」

食事に関しては母がレストランの人に食事が終わったら連絡をするように言付けておくんだそうだ。母曰く一人暮らしで一人で演奏旅行に来るんだから食事のお手伝いはいらないのだそうだ。

ホスピタリティ、若い時分の母のアルバムの1ページ目はナイチンゲールの写真で始まる。

0 件のコメント: