木曜日, 12月 23, 2010

タバコとキス


先日、ライターを忘れて会社に行った際、たばこ部屋に行くたびに見知らぬ誰かに「火を貸してください」とお願いし、100%快く貸していただき事なきを得た。

だが、あとでふと、借りた火をどうやって返せばよいのか、と疑問が沸き起こった。

そもそも、「火を下さい」とは余り言わない気がする。「火をあげます」になると全く聞いたことがない。

最初に想像したのは、日本の農耕文化のムラ社会では、火を貸し借りするのが日常当たり前だったから、ではないかということ。
いずれ返す機会があるだろうから、今回は借りる、ということ。

と、ここまで考えて、ググってみた。

「貸す」の意味には、"モノを一時的に使わせる"という意味があるから、「火を貸す」が成立するのだそうだ。
他に、「トイレを貸す(借りる)」なんかも、貸したから返せ!と言われても微妙な範疇かもしれない。

ちなみに英語の場合は、英語ではborrowで、火を貸すケースではuseを使うとどっかに書いてあった。

そんなしょうもない事を考えていて、そもそも、「火を借りる」ケースは、実際にはライターを借りていると気がついた。
どちらかと言えば、昔、まだマッチで火をつけるのが主流だった時代は、数本しか持ち歩いていないマッチを貸す場合もあったが、吸っているタバコを差し出して、タバコの火を直接分けてあげる事が少なくなかったから、かもしれない。

そういえば、随分長いこと、タバコからタバコに火を移す光景を見ていない気がする。

あの光景は、ほんのりタバコの火の光程度にエロティックな印象がある。
多分、キスをしているような、そんな光景とダブルからだろうか。
さらっと「キスを貸して」と異性に言ってみたらどうなんだろう。

うーん、タバコの火は返せないけど、キスならたくさん返せるから、借りまくりたいものだ。借金ならぬ借キス。

妄想は尽きない。

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